整体 八戸で受ける肩の徒手検査|“見逃さない”ための感度と特異度とは?

肩の検査で「見逃し」が起こる理由とは?

こんにちは!八戸市のカラダコーチ整体 院長の亀田です。

肩の痛みに悩んでいるあなた、この施術には検査が重要になるって知っていましたか?

肩の検査ってなんだよ〜と思われるかもしれませんが、これが結構大切で、検査ができてないと、

悪いものを悪くないと言ってしまったり、悪くないものを悪いと言ってしまったりするんです。

コロナウイルスとかもそうですね。

抗原検査は、健康な人を「陰性」と判定できる力が高いので、健康なら間違って「陽性」になることはないわけです。

ところが、本当に病気の人を「陽性」と判定できる力は、実は弱いので病気の人を「見逃す」こともあるわけですね。

…難しいですよね〜笑

この辺りがしっかり理解できていると、痛みの原因がなんなのか特定しやすくなり、

施術で改善する症状、改善が期待しにくい症状なんかもその場でわかってくるので、無駄な通院も減らしていけるわけです。

感度と特異度とは?|整体でも必要な「科学的な見極め」

ではでは、本当に病気の人を「陽性」と判断できる力=感度と、健康な人を「陰性」と判定できる力=特異度について説明していきましょう。

整体でも、施術前にお体の状態を正しく見きわめるためには、この視点がとても役立ちます。

「感度」が高いと、本当に問題のある問題を見逃しにくくなります。逆に「特異度」が高いと、正常な問題を間違って“悪い”と判断しにくくなります。つまり、どちらも「正しく判断するための精度」を表しているんですね。

たとえば、肩の検査をするとき。

  • 感度が高い検査は、「この人、どこか悪いかも」と疑うときに使います。見逃さないためです。
  • 特異度が高い検査は、「この組織は本当に問題ない」と確かめるために使います。つまり、不安を消すための検査なんですね。

逆に言うと、「この人、どこか悪いかも」と感度の高い検査をして、陰性つまり問題がなければ、高い確率で問題ないと言えます。

さらに「この組織は本当に問題ない」を確かめるために、特異度が高い検査をして、問題があった場合、高い確率で問題があることになります。

少しこんがらがってきましたよね(笑)

感度の高い検査は「問題ありそう〜」を確率高く見ていて、特異度の高い検査は「問題なさそう〜」を確率高く見ていると覚えておいてください。

顕微鏡で悪い組織を厳しく見ている科学者のイラスト
▲ 悪いのセンサーが強い|悪いものは感度高く見つけれるから、陰性の場合(良い)だと悪いもの以外の確率が高い=良い

問題ありそう〜と、問題ありそうなのを見つけている中で、それでも問題なかったら[良い]確率が高いわけで、

顕微鏡で悪い組織を厳しく見ている科学者のイラスト
▲ 良いのセンサーが強い|良いものは感度高く見つけれるから、陽性の場合(悪い)だと良いもの以外の確率が高い=悪い

問題なさそうだよね〜と、問題なさそうなのも見つけている中で、問題があるのが見つかってしまったら、それは[悪い]確率が高いわけです。

肩の徒手検査における感度・特異度の活かし方

さて、なぜここでわざわざ難しい感度や特異度の話しをしたのかというと、肩だけに限った話ではないのですが、痛みのテストには、感度と特異度があるんです。

なので、たとえばある検査で[陽性]になったとして、この検査は感度が高くて、特異度が低かったとします。

すると、それが悪い可能性確かに高いですが、実は良い可能性も捨てきれないという、一見おかしな状況にもなるんです。

と言うことは、そのまま施術を進めていても、一向に良くならない可能性もあると言うわけですね。なぜなら、実は良いかもしれないから。

ではどうすれば良いかと言うと、特異度の高い検査も組み合わせて行うのが大切になります。

本当は、感度も特異度もどちらも高い検査があればいいのですが、これがなかなか、全てあるとは言えないんですよね〜笑。

ちなみに肩の代表的な検査の感度・特異度はこんな感じになります。

整形外科徒手検査法の結果の見かた(感度・特異度)
検査名 感度 特異度 目的・対象疾患
drop arm test 10〜44%(不十分) 82〜100%(高い) 腱板断裂(特に棘上筋断裂)
painful arc sign 67〜98%(不十分〜高い) 10〜62%(不十分) 肩インピンジメント症候群
empty can test 58〜99%(不十分〜高い)
56〜71%(不十分〜やや高い)
43〜63%(低い〜不十分)
74〜91%(やや高い〜高い)
棘上筋機能評価(腱板損傷)
棘下筋力テスト 76〜84%(やや高い〜高い) 53〜57%(不十分) 棘下筋損傷・筋力低下
external rotation lag sign 33〜100%(不十分〜高い) 66〜100%(不十分〜高い) 棘下筋・小円筋の断裂
Neer test 62〜89%(不十分〜高い) 0〜69%(不十分) 肩インピンジメント症候群
Hawkins test 63〜74%(不十分〜やや高い) 50〜62%(不十分) 肩インピンジメント症候群
Speed’s test 50〜70%(不十分〜やや高い) 60〜81%(不十分〜やや高い) 上腕二頭筋長頭腱炎
Yergason’s test 41%(不十分) 79%(やや高い) 上腕二頭筋長頭腱炎・腱鞘の安定性
drop sign 87%(高い) 88%(高い) 腱板断裂(主に棘下筋・小円筋)
Hornblower’s sign 93〜100%(高い) 72〜93%(やや高い〜高い) 小円筋断裂
upper cut test 73%(やや高い) 78%(やや高い) 上腕二頭筋長頭腱病変
クラスターテスト
疾患 使用テスト 感度・陰性尤度比 特異度・陽性尤度比
腱板全層断裂 drop arm test
painful arc sign
棘下筋力テスト
陰性尤度比:0.09 3つとも陽性で60歳以上:陽性尤度比 28.0
肩峰下インピンジメント painful arc sign
棘下筋力テスト
Hawkins test
陰性尤度比:0.17 3つとも陽性で:陽性尤度比 10.56
上腕二頭筋長頭腱炎 結節間溝圧痛テスト
upper cut test
42〜88%(不十分〜高い) 56〜94%(不十分〜高い)

陰性尤度比(Negative Likelihood Ratio)の目安

解釈 臨床的意味
< 0.1 非常に強い 陰性ならほぼ病気を除外できる
0.1〜0.2 強い 陰性ならかなり病気を除外できる
0.2〜0.5 中等度 陰性でも一応除外に使える
0.5〜1.0 弱い 陰性でもあまり意味がない
=1.0 無意味 検査としての価値がない

陽性尤度比(Positive Likelihood Ratio)の目安

解釈 臨床的意味
>10 非常に強い 陽性なら確定的(ほぼ病気)
5〜10 強い 陽性ならかなり可能性が高い
2〜5 中等度 陽性ならそれなりに疑う根拠になる
1〜2 弱い 陽性でも診断には乏しい
=1.0 無意味 検査としての価値がない

なぜ八戸の整体院で「検査の精度」を大切にしているのか

あなたの時間とお金を、ムダにしてほしくないからです。

整体に来てくださる方の多くは、「どこへ行っても良くならなかった…」という経験をお持ちです。だからこそ私は、初回の検査にとことんこだわっています。

なぜなら、痛みの原因を“見誤る”と、どんなに優れた施術も空振りになってしまうからです。

検査が甘ければ、「本当は良くなり得る人」が諦めてしまったり、「その症状に整体は向いていない人」に、無駄な施術を続けてしまうことだってあります。

たとえば、肩の痛み。

ある検査で“陽性”が出たとしても、その検査の「特異度」が低ければ、本当は異常がないのに“異常あり”と誤判定してしまうかもしれません。

逆に、「感度」の高い検査で“陰性”であれば、高い確率で「その部分は問題ない」と判断できます。

だから私は、複数の検査を組み合わせ、感度・特異度の両面から評価しています。

結果として、

  • 整体で改善できるかどうかの判断が正確になり
  • 施術の効果が出やすくなり
  • 不要な通院を避けることにもつながります。

あなたの「貴重な時間とお金」を無駄にしないこと。それが、私がこの八戸の地で、検査の精度にこだわる理由です。

まとめ|検査の見極めが“治療の質”を決める

肩の痛みで悩んでいるなら、まずは“見極め”から始めてみてください。

あなたのその痛みが、整体で変わるものなのか。それとも、病院での対応が必要なのか。最初の判断こそが、これからの回復の道筋を左右します。

私は、あなたの“無駄な通院”を減らし、“本当に必要なケア”だけに集中して
ほしいと思っています。

だからこそ、感度と特異度という医学的視点を使い、あなたの症状の「見逃し」や「誤解釈」が起きないよう努めています。

ただし…

次のような症状がある場合は、まず病院での精密検査をおすすめしています。

  • 夜間に眠れないほどの激しい痛みが続いている
  • 肩だけでなく、腕や手にしびれや麻痺が広がってきている
  • 発熱や倦怠感、原因不明の体重減少がある
  • がんの既往がある、あるいは強い外傷があった

これらは、「レッドフラッグ」と呼ばれる重大な疾患のサインの可能性があるため、整体ではなくまず医療機関の判断が必要です。

それ以外の肩の不調であれば、全力で力になります。

一人で悩まず、まずは一度ご相談ください。

あなたの体を診て、
「本当に施術が合っているのか」
「どのような回復の道が考えられるのか」
一緒に見極めていきましょう。

治療の質は、“最初の見極め”で決まります。
だから私は、あなたの“最初の一歩”を大切にしています。

この記事を書いた人
理学療法士 亀田海輝の写真

理学療法士 亀田海輝

【経歴】大手リハビリ病院→リハビリ部門立ち上げ→看護小規模多機能→大手整体グループ 院長→独立

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